物語

1・ティンカーベルの物語

  ジャンヌ・ダルク

 

 

 ジャンヌ・ダルクは男装をしてオルレアンに侵入して、

イギリス軍と戦って来ました。

 

 1429年8月5日にランス(北フランス)市民に宛てた書簡には、

 

「王族の間で交わされている協定があっても、平和をもたらさない

馬鹿げたものであっても、私は協定を守り不測の事態に備えて軍を整えます」

 

 と、書いていました。その時、ジャンヌは自分の分身を用立て、

フランスの東・ジュラ山脈の高い山の頂上付近で、

 

 ヌーシャテル湖を眺める所に行き、神様と話しました。

「私は、どうしたらいいのでしょう。祖国フランスを救え、

 

 と、言われ戦っては来ましたけど、シャルル7世までもが制圧を

して来ています。私は、本当に平和な国を望んでいるのに?」

 

「まぁ、聞きなさい。あなたは良くやって来たではないか。

これ以上は、望んではいません。

 

 それで提案だが、自分の魂は分身のもとに返して、

天空の国を王女として創り上げていってもらえませんか?」

 

「もう戦わなくても、いいの?」

 この様に言った時、ジャンヌは女性になっていて、

着るものもドレスに変わりました。

 

「まだ17才ではないか? でも、その国でも可哀そうな子供を

助けて行ってもらいたい、いいかね?」

 

「はい、でもいつの日もお話しはしてくれますか?」

「それは、もちろんだとも。いままで、よく耐えてきたね」

 

「はい、ありがとうございます」

 こうしてジャンヌは、天空の国へと神様と行くのでした。

 

 その国には、大きな湖があり、

周りには緑の平原があり木が生い茂っていて広く、

 

 その遥か向こうには大きな山々がうっすらと周りに見える所でした。

「このお城に、住んでもいいのですか?」

 

「そうだね。今作ったのだから、

これから2人でにぎやかにしていかないとね。

 

 では、この椅子に座って、右にある鏡を見て。

この鏡に映し出されるのは、本当に苦労をしてきた老人と、

 

 幼い可哀そうな少年・少女だけなのだよ。

 だから、数日間見ていて自分の心に留まった人しか、

連れて来られない事を忘れてはいけません、いいですね」

 

 そこでジャンヌは、じっと見ている。

「それでは、話し相手も欲しいから、見ていて下さいね」

 

 神様は、その鏡に映る老婆に、左手で雲を掛ける。

そうするとその鏡の左側に雲が抜けて来て、段々と消えて行く。

 

 そして現れた少女、そこでジャンヌは驚き、

「あら?」

 と、声が出る。

 

「あぁ、言っていなかったね。

 この世界では成人以上の人は入って来られなくて、

また自分で消す事も出来るが、年も取って行きません。

 それで、あなたは名前を教えて下さい」

 

「はい、たぶんですけど? ダリアです。

 でも、どうして子供になったのですか?」

 

「そうだね、あなたは神に選ばれてここに来たのです。

 そこで貴女は亡くならないし、歳も取って行きません。

 

 ただ一つ、この国において、ある木の実を取って来て、

ここにおられるジャンヌ王女に食べさせてあげて下さい」

 

「分かりました。では、その木の実はどこに在るのですか?」

「こちらに、来て下さい。この窓から見える、あの木です」

 

 その木は、少し向こうの丘に在り、

片手ほどの実がいくつも生っていました。

 

「ジャンヌも良く聞いていて下さい。

 この国では、あの実を食べるだけで生きていけます。

 

 そして、あの実をこのツボの中に一夜入れておくだけで

妖精には欠かせない金色に輝く粉になります」

 

 ジャンヌは、理解できなくて聞いてみる。

「では、コーヒーとかワインは飲めないの?」

 

「そうだね、実際は人間ではなくなったとでも言おうか、

神と同じ生物になったとでも言うか、

 

 自分で少しこの生活を楽しんでもらえたら分かります」

 ジャンヌは、賢く素直な子でした。そこで考えもせずに、

 

「分かりました。では、1つお願いがあります。

 どうしても、犬の親子が欲しいのですけど?」

 

「うん、では座ってもらえませんか?

 そして、鏡に向かってその様に言って下さい」

 

 ジャンヌは鏡に向かってその様に言うと、

捨て犬なのか親子でぶるぶる震えている2匹が映し出された。

 

 そこで神は、

「ジャンヌ、ここに立って左手を鏡に向けて、

聖なる雲よと言って下さい」

 

「聖なる雲よ!」

「次に、我に与えたまえと言うのです」

「我に与えたまえ!」

 

 と、復唱した。すると、左手から雲が現れて鏡の中へと入って行く。

 そして、その2匹の犬を包み込み、

 

 鏡の中から出て来て雲が消えていきました。

「あら、可愛いじゃない」

 

 ジャンヌ・ダルクは、19才で亡くなったとあります。

 でも、ここでは17歳で来たのです。

 

 今日は、これぐらいにしておきましょうか。

 この物語は、200ページぐらい在ります。

 

 そこで、その全てを紹介しますから、ぜひ読んでみて下さい。

 ぱんだ 竹内でした。ごきげんよう

 

3・ティンクの寂しさ

 

 ティンクは、寂しさのあまりネコと遊ぶ

 

 ジャンヌは、使用人の子供を8人招きました。

 

「まずは、着る物を女性に作ってもらいます。

 そこで植物の葉っぱを男性に取って来てもらいます。

 

 そこで私が、その葉っぱを拡大して絹に変えますから、

いい大きさに切って縫い付けていって下さい。

 

 次に男性は、妖精たちのお家を作ってあげてほしいの。

この絵にある様な物でいいわ。

 

 難しいところがあったら、言って下さい。

私が魔法で手を加えます」

 

 そこにティンカーベルが飛んで来て、ジャンヌにテレパシーで言う。

「妖精の子は、私1人だけなの?」

 

「もう少し待って? お家が出来たら、呼んであげるわ」

 と、ティンクに言いました。

 

 そして、あたりが暗くなり寝る時間となりました。

 そこでティンクは子猫の姉の方はナナ、妹はシオンと名付け、

 

 2匹の間に入り寝ました。

 その子猫の毛はふさふさで気持ちよく、寝ている時に、

 

 長男のネズミ(ダンプ)が、ナナの所に来て寝る体制でいた所、

ナナは暗くて分からなかったのだろう、爪を立て払いました。

 

 これらの小動物は、人間の言葉を話せる。

 でもティンカーベルは、テレパシーでしか話せないでいた。

 

 だから通じるのは、今のところジャンヌ王女とダリアだけでした。

 

 そこでダンプは顔を爪で掻き毟られたことで、

「誰だ! 酷いことをするじゃないか!」

 

 そこでダンプは怒って大きな口を開けナナに跳びかかったが、

食らいついたのはティンクの太ももでした。

 

 そこでティンクは、

「あぁ~! 痛い、痛い! やめて~!」

 と言うが、我慢が出来ず、がむしゃらにダンプを叩き、

 

 蹴ったりしもてもがくが、

 ダンプの牙は食い込んでいくばかりでした。

 

 そこにジャンヌも飛び起きて来て、明かりを点ける。

「ダンプ、やめなさい」

 と言って、魔法の杖でダンプの口を開ける。

 

「王女様、助けてくれたの?」

「あら、やだ? 羽もボロボロじゃない」

 

「はい、足も動かないの?」

 と言い、ベソを掻く。

「そうね、治してあげるわね」

 

 その時、ダリアもティンクのテレパシーを聞いて駆けつけ、

本能的に妖精の粉をヒシャクいっぱいに掛けました。

 

 すると、

「ダリア様、ありがとう。もう痛くないわよ?」

「そうね、私も咄嗟で? でも良かったわ」

 

「ティンク、今日は私の部屋に来なさい。子猫も連れて来たらいいわ」

 それを聞いたダリアは、子猫2匹をティンクが運べないと思い、

王女の部屋まで運ぶのでした。

 

 明くる日、ティンクは外で丁度いい長さの棒切れを見つけて来て、

ダンプに襲い掛かる。

「痛い! 何で、俺様が悪いんだ!」

 

 でもダンプには、ティンクのテレパシーは聞こえない。

「あんた、私の足を噛んだでしょう!」

 そう言い、警戒しながら幾度も叩く。

 ダリアは、ティンクのテレパシーを聞いて、止めました。

 

「ティンク、もう許してあげなさい。ダンプがあなたに噛みついたのは、

ナナが知らないで爪を立てたからです。

 

 だからお互いに罪はないと思うの?」

「でも、凄く痛かったのよ!」

 

「分かるわよ、でも、今は痛くないでしょう」

 ティンクは、食器の入っている棚の上に座り、

腕を組んで考える。

 

 そこでダリアは、

「ダンプ、この次にどんな事があっても、噛みつく事はいけません!

   でないと、あなたは消える事になるのよ」

 

「何で? 俺が悪いんだ?」

 そこに同じネズミの、弟のブルディが来て、

「ダリア様、僕も消えてしまうのですか?」

 

「あなたは何もしていないじゃない、でもダンプは気を付けなさい。

   それでこれからは使用人として働く事になっているの。

 

 だから、これからですけど言う事が聞けなかったら消えていくのよ」

 と、ダリアは言った。

 

 その事は神様の書いたノートに、これからのオルダー国の未来をどうしていくのか? それはジャンヌ王女が決めて行くみたいらしい。

 

 そこにナナが居て、

「私も、働くの?」

 

「その事は、分からないわ。でも、どの様な国を創って行くのかは、

王女が決めてくれるから、逆らわない様にね」

 

 そこに、ジャンヌ王女が来て、

「すぐには、決めません。それでティンクのお友達の妖精が20人

ほど集まったら、皆さんで決めたいとも思います」

 

 

 ピーターの登場

 

 またそこに、使用人のピーターが来て、

「王女様、言われた様に20件の妖精の小屋が出来ました。

 

 一度見てもらえないですか?」

 そこで王女は、鏡に映し出す。

 

「ティンク、この小屋に飛んで行って中に入って下さい」

 そこで、ティンクはピーターとテレパシーで話し、

 

 案内をしてもらいました。そして中に入り、

「ティンク、どうかしら?」

 

「そうね? ナナとシオンが入れないわね?」

「あたりまえですよ。妖精は、1人で寝る事になっているの」

 

「そっか~、つまんないの?」

 と言い、城に飛んで戻って行く。

 

 今日も、これぐらいにしておきましょうか。

 ティンクは、足を嚙まれてしまいました。

 

 でも、魔法を掛けてもらい、妖精の粉も掛けてもらい

元気になりました。

 

 この後、ティンクの友達が現れるでしょうか?

 楽しみですね。

 

 ぱんだ 竹内でした。ごきげんよう

2・ティンカーベルが生まれる

 

 はじめに

 

 僕には、1級の障害者の子供が居ます。

 もう30才半ばを過ぎましたが、小さい時に愛知コロニーという

 

 障碍者が通う病院があり、そこで色んな子供と遊びました。

 でも、その子供にしてみれば同等でないと打ち解けてはくれません。

 

 ての短い子は、キャッチボールをするのに

足で投げて受け取ります。

 

 僕は片目が見えませんから、上手く受取れません。

 そこで悔しい顔をしました。

 

 すると、その子は笑ってくれたのです。

 ほんの少しの動作や仕草で、受け入れてくれたのです。

 

 そんな思いを胸に、この物語を書きました。

 では2作目ですけど、読んでみて下さい。

 

 

 ジャンヌは犬を天空の国に連れて来て

 

 ジャンヌは犬の前に座り込み、2匹を抱き抱えました。

 すると親の方はジャンヌの顔をペロペロと舐め始めました。

 

「ジャンヌ、これで私は消えて行くが、いつでもここに来ますから、

鏡に向かって私を呼びなさい、いいですね」

「分かったわ!」

 

 そしてジャンヌは、子犬には妹の名前でキャサリン

母犬には母親と同じイザベルと名付けました。

 

 そこでダリアは、

「王女さま、あの木の実を取って来たいのですが、

幾つ取って来たらいいですか?」

 

「そうね? ここの4人と、ツボの中に2つ入れておきましょうか?」

 ダリアはカゴを持って取りに行く。そして、持って帰る。

 

 ジャンヌはダリアにテーブルの上で、その実の皮をむく様に言う。

 そして現れたのは、キウイの様に緑に輝きみずみずしく、

プルンとしていた。

 

「大きいわね、4つに切って下さい、そしてお皿に乗せて」

 そこで、子犬のキャサリンとイザベルの前に置きました。

 するとペロリと食べてしまいました。

 

 そして、ジャンヌもダリアも食べてみることにしました。

「美味しいわね。でも、どうかしら?

 どれだけを、食べたらいいのか分からないわ?」

 

「そうですね? でもキャサリンがおねだりしているから、

もう1つむいてみます」

 

 そこで、また4つに切った物を与えると、

それを食べて寝てしまいました。

 そして、ジャンヌは色々と考えるのでした。

 

 ジャンヌ・ダルクは、以前に戦ったイギリス軍の男性に

思いを寄せていた事があった。

  

   それは死んで行く間際に、妻子の写真を見せられ、

 「頼む、この子だけは救ってもらえないか?」

 

 と言われ、考えた事があった。その印象の強さからは分からなかったが、

その写真が脳裏から離れないでいた。

 

 そして神に天空の国、オルダー国を創って行きなさいと言われ、

そこでダリアと話す。

 

「私は、この部屋で寝てもいいのですか?」

「待って? この城を、全て見てみましょうか?」

 

 そして最上階までダリアと見て周り、

最上階のジャンヌの部屋が見つかりました。

 

 そこには神の書いた生活から、この国における規則的な事柄が書いてあり、

その事を読んでダリアの寝室を決める。

 そこでダリアが取って来た木の実をツボに入れて寝ました。

 

 

ティンカーベルが生まれる

 

 翌朝、ジャンヌは鏡の前に来て、

「鏡よ、鏡、イギリスの1番可哀そうな少女は誰ですか?」

 

 すると鏡は1度、黒くなり光を浴びて少女が映し出された。

 その少女は病院に寝たきりで居て、鏡の声が聞こえました。

「この子は、後1日も持たないでしょう」

 

 そこで、ダリアは言う。

「可哀そうね? 助けてあげられないの?」

 

 そこでジャンヌは、神の書いた書を見て言う。

「簡単だと思うわ、やってみるわね?」

 

 ジャンヌは、とりあえず書いてある様に、

皮の袋に入るだけのツボに入っている妖精の金色に輝く粉を入れ、

 

 枕元に在った魔法の杖を持って、鏡に向かって言いました。

「聖なる鏡よ、この子の所に私を連れて行って!」

 

 すると時間が巻き戻され、昨日の夜中になり、

その病室にジャンヌは姿を現す。

 

ティンカーベル、起きなさい。私はあなたを迎えに来ました」

「だれ、ですか?」

「私はあなたを見ていて、妖精にしたくて来たのよ」

 

 女の子は操られるままに、

胸のあたりから湯気が出る様に別の小さな体が現れて話す。

 

「妖精になれば、お外で遊べるの?」

「そうよ。さぁ立って、妖精の羽を付けてあげるわ」

 

 ジャンヌはティンカーベルの背中に手を当て、羽を付け広げて見せる。

そこで金色に輝く妖精の粉を頭からいっぱいかけました。

 

 次に魔法の杖を使い、窓ガラスに穴を空け、

オルダー国に飛んで連れて行きました。

 

 そこで、ダリアと話す。

「まぁ、可愛いわね? でも、何でこの様に小さくなるのかね?」

 

「そうね? 妖精の子の身体は成長しないと書いてあるわ。

 でも、国民が増えて行くのは素晴らしいわね」

 

 そう言っている時に、ティンカーベルは話す。

この時、声は聞こえないのだが、テレパシーでジャンヌとダリアは理解する。

 

「私の飼っていた子猫が2匹居るの、どうしているのかな~?」

 その事を理解したジャンヌは、事の次第を鏡に聞く。

 

 すると、鏡に映し出されて、その子猫も迷子になっていた。

 そこで雲を出し、その部屋に連れて来ました。

 

 すると何故か、近くに居たネズミも3匹紛れ込んで来たのだが、

「あら? ネズミさんも、来たのね?」

 と、ダリアは言う。

 

「まぁ、いいじゃない。でもダリア、この5匹は臭いわね、

ちょっとシャンプーをして来てくれませんか?」

 

 そこでジャンヌは魔法を掛け、2匹の犬も言う事を聞かせ、

洗わせる様にしました。

 

 その動物は何故か実物大で来て、ネズミとティンカーベルは同じ大きさで、

ジャンヌの身長は165㎝、ダリアは150㎝ぐらいでした。

 

 そこでジャンヌは、小鳥からリスにウサギ、

いろんな小動物も招き家族にしていきました。そこでダリアは、

 

「王女様、私の様な使用人を増やしてくれませんか?」

 そこでジャンヌは、鏡を見て男女問わず、老人を招きました。

 

 もちろん現れたのは少年に少女で、全てで8人が仲間入りしました。

この時にジャンヌは神の書いた物を2つ皆に読み上げました。

 

 今日も、これぐらいにしておきましょうか。

 この物語は長いです。

 

 そこで、その全てを紹介しますから、ぜひ読んでみて下さい。

 

 ぱんだ 竹内でした。ごきげんよう

 

 

 

 ジャンヌ・ダルク

 

 ジャンヌ・ダルクは男装をしてオルレアンに侵入して、

イギリス軍と戦って来ました。

 

 1429年8月5日にランス(北フランス)市民に宛てた書簡には、

 

「王族の間で交わされている協定があっても、平和をもたらさない馬鹿げたもの

であっても、私は協定を守り不測の事態に備えて軍を整えます」

 

 と、書いていました。その時、ジャンヌは自分の分身を用立て、

フランスの東・ジュラ山脈の高い山の頂上付近で、

 

 ヌーシャテル湖を眺める所に行き、神様と話しました。

「私は、どうしたらいいのでしょう。祖国フランスを救え、

 

 と、言われ戦っては来ましたけど、シャルル7世までもが制圧を

して来ています。私は、本当に平和な国を望んでいるのに?」

 

「まぁ、聞きなさい。あなたは良くやって来たではないか。

これ以上は、望んではいません。

 

 それで提案だが、自分の魂は分身のもとに返して、

天空の国を王女として創り上げていってもらえませんか?」

 

「もう戦わなくても、いいの?」

 この様に言った時、ジャンヌは女性になっていて、

着るものもドレスに変わりました。

 

「まだ17才ではないか? でも、その国でも可哀そうな子供を

助けて行ってもらいたい、いいかね?」

 

「はい、でもいつの日もお話しはしてくれますか?」

「それは、もちろんだとも。いままで、よく耐えてきたね」

 

「はい、ありがとうございます」

 こうしてジャンヌは、天空の国へと神様と行くのでした。

 

 その国には、大きな湖があり、

周りには緑の平原があり木が生い茂っていて広く、

 

 その遥か向こうには大きな山々がうっすらと周りに見える所でした。

「このお城に、住んでもいいのですか?」

 

「そうだね。今作ったのだから、

これから2人でにぎやかにしていかないとね。

 

 では、この椅子に座って、右にある鏡を見て。

この鏡に映し出されるのは、本当に苦労をしてきた老人と、

 

 幼い可哀そうな少年・少女だけなのだよ。

 だから、数日間見ていて自分の心に留まった人しか、

連れて来られない事を忘れてはいけません、いいですね」

 

 そこでジャンヌは、じっと見ている。

「それでは、話し相手も欲しいから、見ていて下さいね」

 

 神様は、その鏡に映る老婆に、左手で雲を掛ける。

そうするとその鏡の左側に雲が抜けて来て、段々と消えて行く。

 

 そして現れた少女、そこでジャンヌは驚き、

「あら?」

 と、声が出る。

 

「あぁ、言っていなかったね。

 この世界では成人以上の人は入って来られなくて、

また自分で消す事も出来るが、年も取って行きません。

 それで、あなたは名前を教えて下さい」

 

「はい、たぶんですけど? ダリアです。

 でも、どうして子供になったのですか?」

 

「そうだね、あなたは神に選ばれてここに来たのです。

 そこで貴女は亡くならないし、歳も取って行きません。

 

 ただ一つ、この国において、ある木の実を取って来て、

ここにおられるジャンヌ王女に食べさせてあげて下さい」

 

「分かりました。では、その木の実はどこに在るのですか?」

「こちらに、来て下さい。この窓から見える、あの木です」

 

 その木は、少し向こうの丘に在り、

片手ほどの実がいくつも生っていました。

 

「ジャンヌも良く聞いていて下さい。

 この国では、あの実を食べるだけで生きていけます。

 

 そして、あの実をこのツボの中に一夜入れておくだけで

妖精には欠かせない金色に輝く粉になります」

 

 ジャンヌは、理解できなくて聞いてみる。

「では、コーヒーとかワインは飲めないの?」

 

「そうだね、実際は人間ではなくなったとでも言おうか、

神と同じ生物になったとでも言うか、

 

 自分で少しこの生活を楽しんでもらえたら分かります」

 ジャンヌは、賢く素直な子でした。そこで考えもせずに、

 

「分かりました。では、1つお願いがあります。

 どうしても、犬の親子が欲しいのですけど?」

 

「うん、では座ってもらえませんか?

 そして、鏡に向かってその様に言って下さい」

 

 ジャンヌは鏡に向かってその様に言うと、

捨て犬なのか親子でぶるぶる震えている2匹が映し出された。

 

 そこで神は、

「ジャンヌ、ここに立って左手を鏡に向けて、

聖なる雲よと言って下さい」

 

「聖なる雲よ!」

「次に、我に与えたまえと言うのです」

「我に与えたまえ!」

 

 と、復唱した。すると、左手から雲が現れて鏡の中へと入って行く。

そして、その2匹の犬を包み込み、

 

 鏡の中から出て来て雲が消えていきました。

「あら、可愛いじゃない」

 

 ジャンヌ・ダルクは、19才で亡くなったとあります。

 でも、ここでは17歳で来たのです。

 

 今日は、これぐらいにしておきましょうか。

 この物語は、200ページぐらい在ります。

 

 そこで、その全てを紹介しますから、ぜひ読んでみて下さい。

 ぱんだ 竹内でした。ごきげんよう